生きることは不安だ。
自分以外の「人間」の本音が見えないから。
「それっぽい」とか「たぶん本当の事だろう」とは思えるけど、本音は見えない。絶対に分からない。そういうふうになっているこの世界は。
1.分からないから推測する
あなたは一体どう思っているの?
この世界に生まれてから、自分以外の人間の気持ちが分からない。
だから経験をもとに推測する。
「私のことを気に入ってくれている」
「私のことを嫌っている」
「私のことを気に入っているから、逆に厳しくあたっている」
「私のことを嫌っているけど、何かの理由で優しくしている」
もちろん正解は一生分からないけど、表情や口調をみればなんとなくは分かる。昔から私はその能力には自信がある。
怒りや嫉妬、幸福などは分かりやすい。ただ本音が乗った感情が表に出ない人もいる。男性に多いが、そういう人の推測は少し難しい。細かいしぐさなども見る必要がある。
2.プラス思考とマイナス思考
推測次第で不安量が変わる。
生まれつきの気質や育った環境によって、不安の大きさは変わる。
特に幼少期の経験は重要。
生まれつきの子どもは不安だらけで泣いてばかり。
そんな幼少期に周りの大人たちから愛され不安を取り除かれた人は、自分以外の人間に対して不安を覚えない。
しかし逆の人は、まず「私のこと嫌っているのかな」という思想から入る。そうなると対人関係に不安を感じやすい。矯正は難しい。
その不安は、暴力や非行や自閉などといった形で放出される。そうしないと不安に潰されてしまう。
3.人間が「人間」に見えていない
周りが敵だらけ。
人間に対する不安を取り除かれていないと、周りが敵だらけの状態で生きることになる。
そういう人は、周りの人間が「表情や行動から本音を推測できないキャラクターのような何か」に見えてしまう。
人は分からないものに不安を感じる。分からないから怖い。
文字通り、生きているだけで不安な状態。
4.不安と本音と社会
対面は不安。
対面して話すよりも、自分をさらさないインターネットの方が「本音」がよくあらわれる。
本音を知ると安心する。外社会では、自分の汚い本音をさらけ出したり、汚い本音で誰かと共感することはとても難しい。
社会で生きれる人ほど、嘘が上手い。本音を隠すのが上手い。
みんな「良いやつ」を演じないといけない社会。上手く演じられるか不安。
本音は社会的に嫌われやすい。批判の的にもなりやすい。自分という個体を社会に出せば、暴力などの外的刺激の不安も高まる。