心理的時間とは?~心の状態によって時間の感じ方が変わる理由~

認知心理学

はじめまして、ゆらいむです。

今回は「心理的時間」について解説します。

ゆらいむ
ゆらいむ

楽しい時間はあっという間に過ぎるのはなんでだろ?

1.心理的時間とは?

ゆらいむ
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まずは簡単に書くよ!

心理的時間とは、どれほどの時間が経過したのかという主観的な感覚のことです。

2.心理的時間と物理的時間

心理的時間に対し、時計によって計測されている世界共通の時間を物理的時間と呼びます。

ちなみに現在、物理的時間における1秒は、「セシウム133原子の基底状態の二つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の9192631770倍に等しい時間として現示する」と国際度量衡総会(CGPM)によって定義されています。これは国際的な定義として定められており、これをもとに現在の時計が開発されています。

ゆらいむ
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セシウム原子時計っていうものがあるみたい・・

3.心理的時間が変化する理由と具体例

ゆらいむ
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心理的時間が変化する要因は3つあるよ!

1.時間とは無関係な情報量

人間が感じる心理的時間は、時間以外の情報量によって変化します。これを、充実時程錯覚と呼びます。

例えば、「歳を重ねるにつれて1日が経つのが速く感じるようになってきた」、というような話を聞いたことはないでしょうか?

これは10歳の1年が「今までの人生の10分の1(情報量が多い)」であるのに対し、
70歳の1年が「今までの人生の70分の1(情報量が少ない)」であるからです。

また「新幹線など早く動いているものを見ている時(情報量が多い)」は時間の進みが早く感じるのに対し、
「カメなどゆっくり進むものを見ている時(情報量が少ない)」は時間の進みが遅く感じます。

2.時間への意識の大小

時間に意識がどれくらい向いているかで、心理的時間の感じ方は変化します。

例えば、楽しい時間はあっという間にすぎるのに、つまらない時間はなかなか過ぎてくれません。

これは楽しい時間というのは、時間に意識が向いていない状態であり、つまらない時間というのは、「はやく時間が過ぎてくれないかな」と時間に意識が向いている状態であるからです。

4.行列待ちの心理

ゆらいむ
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日常生活の中の心理的時間の具体例を挙げてみるよ!

日常の中で、心理的時間を使用している例として「行列待ち」があります。

行列に並んでいる時間というのは、退屈で待ち遠しく、「まだか、まだか」と時間の進みが遅く感じてしまいます。

退屈で待ち遠しい時間というのは、イライラしてしまう人も多いですから、様々な場面で工夫がされています。

例えば・・・

・コンビニやスーパーレジ待ちの対策として、レジ横やレジ付近にガムなどの商品がおいてある(ガムに意識を誘導する)

・ディズニーランドやUSJなどのテーマパークでは、アトラクションの待ち時間対策として、「このアトラクションは○○分待ち」と情報を与える(あらかじめ少し多めの時間を提示しておくことで、その時間よりも短かった時の幸福感を与える。)

・エレベーター待ちの苦情に対し、エレベーター横に鏡を設置したところ、苦情がなくなった

このように、待つ時間を他のことで埋めるように誘導したり、待ち時間の目安を先に提示しておいたりすることで、人間のストレスを緩和することができます。

電車やバスの中で、ゲームをしたり本を読んだりするのも、良い方法です。

5.まとめ

心理的時間を知っておくことで、自分の日常の中のストレスを緩和することが出来るかもしれません。

ぜひ活用してみて下さい!

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